オンライン実験とは,インターネットを介して行う実験です。多くの場合は非対面での実施となり,サンプルも大学生に限定されず,一般の方を含む多様なサンプルが参加する場合もあります。近年では,多くの心理学研究がオンライン実験によって行われています。研究だけでなく,授業においてもオンライン実験は徐々に浸透し始めています。このページでは一般的なサーバー(FTPで接続してアップロードするイメージ)を用いて,lab.js Builderで作成した実験をオンラインで実施する方法を紹介します。FTP接続でアップロードなどについては,さっと説明するだけなので,ある程度,わかっている人向けです。
オンライン実験に関しては適切な個人情報保護が必要なため,学生の方は指導教員に相談し,了承を得た上での実施を強く推奨します。なお,山形大学人文社会科学部人間文化コース認知情報科学プログラムに所属する学生がオンライン実験を考えている場合には指導教員に必ず相談してください。
lab.jsはオンラインでの実施に関しては豊富な選択肢を提供してくれています。Builderのメニュー(右図)を開いてみると,大部分がオンラインでの使用のためのエクスポート方法になっています。それぞれ以下のようなエクスポート方法です。
今回は,この中から,実験のオンライン化に含まれている一般的なサーバーでの使用を前提とした方法を紹介します。以下が公式の解説です。
Setting up on a webspace with PHP - lab.js 20.0.0 documentation
今回は,一般的なサーバーを使ってオンライン実験を実施する方法と書きましたが,ここではレンタルサーバーを想定しています。いわゆるHPとかそういったものの作成に利用するレベルのレンタルサーバーです。ネットで検索すると色々とでてきますが,メジャーなところであれば,どこでも大丈夫でしょう。無料のレンタルサーバーもありますが,広告がでたりするので,基本的には有料のレンタルサーバーが良いかと思います。もちろん,大学のサーバーとかそういったものでもOKです。FTPで接続して,アップロードするイメージを想定してください。なお,「一般的なサーバー」だと長いので,以下からは「サーバー」と略します。
どのようなサーバーを選ぶかですが,オンライン実験だけではなく,自分のHPも運用がてらという感じでもたぶん大丈夫でしょう(研究者のHPに対して頻繁なアクセスはないはずです)。なお,サーバーですが,jsPsychも使いたいという場合はMySQLが利用できるものを借りる方がよいと思います。
レンタルサーバーの業者はお好きなところをどうぞ。ちなみに作成者のレンタルサーバーはスターサーバーのスタンダードプラン(400円/月)ですが(回し者ではありません),1000名募集の質問紙調査を2日間程度実施しても問題はありませんでした。
まず,自前にせよ,レンタルにせよ,サーバーを用意してください。FileZillaやCyberduckなどのFTPソフトを使って,サーバーにFTPで接続しておいてください。オンライン実験用のディレクトリを作成する場合は作成しておきましょう。