再認記憶課題とは

様々な刺激を覚えてもらった後に再認テストを行う課題を「再認記憶課題」といいます。再認テストは画面上に覚えた刺激(既学習項目やold項目と呼ばれる)もしくは覚えていない刺激(新奇項目やnew項目と呼ばれる)を呈示します。そして,参加者に対して,画面上に呈示した刺激が覚えたものであるかどうかを判断するよう求めます。

lab.js Builderでの作成

実験の構成

まず,プログラムの構成を考えます。再認記憶課題では,刺激を覚える段階(学習段階)と再認テストを行う段階(再認テスト段階)の2つは必要です。また,学習段階と再認テスト段階の間に,計算課題などの妨害課題を挿入する場合も多いです。これらを踏まえて,今回は,学習段階,計算段階,再認テストの3つの段階から構成されるプログラムを作成します。

各段階に注視点や単語の呈示から構成される試行が入るので,整理すると,以下のような構成になります。

  1. 学習段階
  2. 計算段階(一定の時間が経過するまでループ)
  3. 再認段階(刺激の数だけループ)

学習段階の作成

では,まず,学習段階を作成します。

  1. サイドバーの「+」をクリックし,Page HTMLを選ぶ

  2. 「Page」という初期名を「item」に変更

    https://s3-us-west-2.amazonaws.com/secure.notion-static.com/fda88281-1041-4b44-98bb-b468e2d68a73/_2021-04-19_15.18.07.png

  3. Content最初に表示されているTitleは削除

  4. Content内のグレーの「+」をクリックして,「Raw HTML」を追加

    1. 「Raw HTML」はHTMLを直接記述して,その内容を表示するというパーツです
  5. 「Raw HTML」の入力欄に以下のようなHTMLを入力

    <div class = "content-horizontal-center content-vertical-center">
      <h1>${this.parameters.item}</h1>
    </div>
    
  6. 「Show submit button」を「Hide submit button」に変更

  7. 「Behavior」を選び,「Timeout」に「1000」と入力(1000ms = 1秒)

このHTMLはitemというパラメータに格納された値(${this.parameters.item})を画面中央に表示するという記述になっています。後ほどLoopを作成し,Loopのparametersを読み込んで,呈示する単語を変化させるため,現時点ではitemパラメータの値は設定されていません。そのため,動かしても何も画面には表示されません。

<aside> 💡 HTMLのclassとは HTMLには様々な設定を包括的に定義しておくclassという属性が設けられています。lab.jsでは画面配置のためのclassがいくつか用意してあります。 よく使うものは以下の4つです。space-betweenとspace-aroundは要素ごとなので,<span></span>などで均等に並べたい要素を分ける必要があります。

content-horizontal-center:水平方向に中央揃え content-vertical-center:垂直方向に中央揃え content-horizontal-space-between:中央方向に左右の余白も含めて均等配置 content-horizontal-space-around:中央方向に均等配置

</aside>