自伝的記憶(Autobiographical Memory)やEpisodic future thinkingの研究では,特定の手がかりを呈示し,その手がかりから過去の出来事や未来の想像を行ってもらいます。そして,(大抵の場合は)思い出した(想像した)内容を記入してもらうという手続きを取ります。記入時間は制限しない場合もありますが,時間制限を行いたい場合も多いでしょう。例えば,「1ヶ月後に山形県を旅行しているという想像を行ってください」という手がかりを呈示し,60秒間の想像してもらった後,想像した内容を60秒内で記入してもらうというような手続きです(ちなみに,キーボード入力は認知負荷が筆記よりも高いみたいなので,認知課題とキーボード入力は分けた方が無難な印象です)。この時,60秒の記入をPage HTMLコンポーネントのMulti lineに書いてもらうというプログラムを作成したとします。Timeoutに60000と入れておくだけです。しかし,このプログラムを動かしてみても,Multi lineに入力したデータは記録されません。Page HTMLコンポーネントは,送信ボタン(Submit)をクリックしないと,データが記録されないためです。記録するには「Scripts」に以下のコードを書いてください。タイミングは「end」です。

//set end
//記録したいフォームの名前が「response」だった場合にresponseという変数名で記録する
this.data.response = document.getElementsByName("response")[0].value;

これで時間経過でフォームを記録することができます。記憶系の課題を例としましたが,他にも,創造性課題(○○の新しい使い方をできるだけ多く記入してください)などでも利用できるのではないでしょうか。なお,デモと配布では呈示時間と制限時間を(60秒は長いので)10秒にしています。

デモ

Experiment

配布

©︎Masanori Kobayashi